現在弊社ではCG関連の受託業務を中心に営業しております。太陽光関連の製品販売と調査代行は休止させていただいております。どうかご了承ください。
<ご自宅に太陽光発電の導入を検討されている施主様向けのページです>
反射光害とは
(写真はイメージです。特定メーカーの製品が特に反射しやすいことはありません。)
太陽光発電の導入を検討している方に気をつけていただきたいことのひとつに反射光のトラブル「反射光害」があります。
反射光害とは、太陽光が太陽光発電のパネルで反射して隣家の窓に差し込み、その眩しさで迷惑をかけてしまう問題です。最悪、ご近所様の苦情で裁判になったり、せっかく設置した太陽光発電設備を撤去したりした事例もあり、そこまでの問題にならなくとも人知れずご近所様に迷惑をかけているケースも多いのではないかと思われます。
裁判になった反射光害の事例の解説(外部リンク:日経アーキテクチュア)
注意が必要なケース
この反射光害、幸い頻繁に発生するわけではありません。どのような時に起きるのでしょうか?
ケース1:屋根が北向き
屋根が北向きに近い時は反射光害が起きやすくなります。屋根が南向きなら太陽光は家のない上空に反射しますが、北向きの場合太陽光が低い角度で反射するため隣家の窓に差し込みやすくなります。発電効率が悪いため、北向きの屋根に太陽光パネルを設置すること自体が少ないと思いますが、北西や北東向きの屋根でも反射光害が起きやすくなるので注意が必要です。
ケース2:屋根より上に窓がある
隣家の窓が太陽光パネルを設置する屋根よりも高い位置にあるときも反射光害が起きやすくなります。通常なら上空に反射する反射光が高い位置の窓には差し込みやすくなるため、北向きばかりでなく東向きや西向きの屋根も注意が必要です。このようなケースでは反射光が下の角度から差し込むため、上から光が差し込むケースよりまぶしく感じます。さらに、高い位置にある窓は眺望が良いため住人が窓越しに外を見る頻度が高く、住人がまぶしさを感じることが多くなります。
太陽光発電付きカーポートや野立ての発電所はこのケースに相当するので注意が必要です。
ケース3:屋根が急
急傾斜の屋根でも反射光害が起きやすくなります。この場合東向きや西向きの屋根はもちろん、太陽光パネルの設置が推奨される南向きの屋根でも、条件によっては反射光害が起きることがあります。
(ただし、南向きの場合太陽光の入射が垂直に近くなるため反射光が弱く、まぶしさが許容範囲になることもあります。)
このように、
・屋根が北向きに近い。
・隣家の窓が高い位置にある。
・屋根の傾斜が急。
の3つのケースでは反射光害が起きやすくなります。しかし、この3条件に加えて対象の窓との位置関係や距離、そして四季の太陽の動きが複雑に絡んでくるため、実際に反射光害が起きるかどうかを判定することはプロの設置業者でも難しいのが実情です。
反射しないパネルは作れないのか
スマートフォンやPCの画面に周りの照明が映り込んでしまうことがあります。これは、液晶パネルを覆っているガラスが周りの光を反射しているからです。透明な物質は、屈折率の関係でどうしても何%かの光を反射してしまう性質を持っています。そして、太陽光パネルは太陽電池本体を保護するために表面はガラスでおおわれており、このガラスが光を反射してしまうのです。
反射光害を防ぎ、発電効率を高めるため、太陽光パネルの各メーカーは努力を重ねてなるべく反射の少ない太陽光パネルを作っています。しかし、太陽光はあまりにも強力なため(真夏の昼の明るさは室内の200倍くらいの明るさです)、まぶしさを感じないレベルまで反射を少なくすることはなかなか難しいようです。
一般的ではありませんが、特殊な加工を行ったほとんどまぶしさを感じさせない太陽光パネルも存在します。しかし、製造コストがかさんだり、発電効率が落ちたりするなどの問題もあるようです。将来的には反射光害の心配がない場所では通常の太陽光パネルを使い、そうでない場所では特殊な加工を行った太陽光パネルを使うようにして使い分けるようになると思われます。
問題を防ぐには
反射光害を防ぐには、事前に調査をすることが大切です。屋根が北東・北西向きなど反射光で隣家の迷惑になりやすいケースのときは、実際にどの程度の反射が起きるのか、事前調査を行うことをお勧めします。
前述の通り、これまではプロの設置業者さんでも反射光害の程度を具体的に調べることは難しいことでした。しかし、弊社の反射光予測装置「リフレクさん」を使用したり、反射光の調査代行サービスを利用することで反射光害の程度が具体的にわかるようになりました。
リフレクさんによる調査結果例
(左:AR表示 右:反射光が隣家に入る月日と時刻のグラフ)
問題なければそのまま設置できますし、微妙なケースでも「いつ、何時ころ反射光が入射するか」を隣人様に説明できれば承諾を得られることが多いことでしょう。
施工業者(住宅向け)の方 (簡単に調査ができます) |
施主様/施工業者(産業用)の方 (弊社スタッフが調査に伺います) |
※リフレクさんは太陽光パネル設置業者向けの製品です。使用には屋根に登る必要がありますが、一般の方が屋根に登ることは大変危険ですので、施主様によるご利用は推奨しておりません。